一番普及している太陽電池はどんなもの?


先生

「太陽電池は様々な種類がありますが、みんなには一番ポピュラーな『シリコン太陽電池』についてみんなにお話ししましょう。」

田中君

「他の太陽電池はいいのですか?」

先生

「ええ、他の電池は別に知らなくても問題はありません。
なにしろ、太陽電池の9割はこのシリコン太陽電池ですので、これだけ知っていれば十分なのです。」

先生

「シリコン太陽電池では、電気的な性質の異なる2種類の半導体を重ね合わせた構造をしています。
太陽電池に太陽の光が当たると、電子(-)と正孔(+)が発生し、それぞれ別の半導体に引き寄せられます。
このため、表面と裏面につけた電極に電球やモータのような負荷をつなぐと電流が流れ出すというのが主な仕組みです。」

伊藤君

「先生、何を言っているか、よくわかりません・・・」

先生

「言葉で聞けば難しいかもしれないけど、実際はすごく単純な仕組みだから、後で図にして説明するわね。」
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佐藤さん

「先生、正孔って何でしょうか?」

先生

「正孔は”あたかも正の電荷を持った電子のようにふるまう固体の結晶構造の中の電子が欠落した部分”のことを言います。
まあ、正確ではないけれども電子と対になる存在”程度の理解でかまいません。」

先生

「あと、シリコン太陽電池はいくつかの細かい分類があります。
細かくは知らなくて大丈夫だけど、大きく『結晶系』『非結晶系』に分けることができることは覚えておいてください。」

3人

「はーい」


解説:シリコン太陽電池の構造としくみ

そもそも太陽電池は、太陽の光エネルギーを吸収して直接電気に変えるエネルギー変換器とシリコンなどの半導体で作られており、この半導体に光が当たると、日射強度に比例して発電します。
 
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このうち、半導体部がシリコンであるシリコン太陽電池は現在最も多く使われている(約9割の太陽電池がシリコン系)太陽電池です。

シリコン太陽電池の仕組み

シリコン太陽電池は、電気的な性質の異なる2種類(p型、n型)の半導体を重ね合わせた構造をしています。
そして、太陽電池に太陽の光が当たると、電子(-)と正孔(+)が発生し、正孔はp型半導体へ、電子はn型半導体側へ引き寄せられます。このため、表面と裏面につけた電極に電球やモータのような負荷をつなぐと電流が流れる仕組みとなっています。
 

 

解説:シリコン太陽電池の種類

シリコン太陽電池はまず「結晶系」と「非結晶系」に大別でき、そこからいくつかの種類があります。

結晶系太陽電池とは?

結晶系は、単結晶または多結晶のシリコン基板を使用したタイプで、発電効率が優れています。
現在、最もたくさん生産されているタイプの太陽電池です。
主な分類は次の通りです。

  • 単結晶シリコン太陽電池
  • 多結晶シリコン太陽電池
  • 微結晶シリコン太陽電池(多結晶型とアモルファスシリコン型の中間)

非結晶系太陽電池とは?

ガラス、または金属等の基板の上に、薄膜状のアモルファスシリコンを形成させて作ります。
このタイプに分類されるものとして、「アモルファスシリコン型」があります。
 
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