伊藤君
「先生、質問です。」
先生
「何かしら、伊藤君。」
伊藤君
「太陽発電は本当に夜ができないのですか?」
先生
「う~ん、そもそも、なぜ、太陽発電は夜間は使用できないと思う?」
伊藤君
「えーと、それは・・・」
田中君
「・・・太陽がないからじゃないですか?」
先生
「その通り!!今、田中君が答えてくれた通り、夜は電気の材料になる太陽エネルギーがないから電気をつくれないの。
大前提として、何もないところから物を作りだすことはできない。
これは変えることができなルールです。」
佐藤さん
「でも先生、何か太陽光の代わりになrものがあれば電気を作ることができるんじゃないでしょうか?
例えば、月の光とか・・・」
先生
「・・・よいところに気がつきましたね、佐藤さん。
その通りです。
確かに必要なのは材料となる光エネルギーであって、それが本物の太陽光であるかどうかはあまり関係ありません
もし、太陽の代わりがつとまる光エネルギーがあれば、夜間でも太陽光発電で電気を作り出すことが可能です。」
先生
「実際、太陽電池の中には月の光でも電気を作り出すことができるものがあります。
基本的に太陽発電は夜間はできませんが、例外は常にあるということを覚えておいてください。」
解説:夜間でも発電できる太陽電池
太陽電池は太陽の光を電気に変えるため、太陽の出ていない夜間は発電できないというのが基本です。
しかし、何事も例外があり、太陽電池の中には夜間でも発電できるタイプがあるのです。
それが有機太陽電池の1つである「色素増感太陽電池(DSC)」です。
DSCとはどんな太陽電池?
DSC(色素増感太陽電池)の詳しい構造は次の図にありますが、この太陽電池は、弱い光でも電気に変換できるというのが特徴です。
例えば、蛍光灯やLEDなどの屋内照明や、街灯や非常灯などの夜間照明、さらには月明かりでも発電可能なのです。
このような身近にある存在する微弱な(太陽光とくべてですが)を電気エネルギーに変えることをエナジーハーベスティングといいます。
DSCのメリット
DSCを用いれば、蛍光灯やLEDの照明に使った電気エネルギーの一部を再び電気エネルギーとでし回収することが可能です。
まさに電気を使いながら、次に使う電気を作り出すという無駄のない循環ができるわけです。
もっとも、生み出す電気よりも使う電気の方が圧倒的に多い訳ですから完全に自給自足(?)という訳にはいきませんが…